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 引き続き60年前の古書、世界教養全集を読んでいる。第21巻、「海南小記」(柳田國男著)「山の人生」(柳田國男著)「北の人」(金田一京助著)「東奥異聞」(佐々木喜善著)「猪・鹿・狸」(早川孝太郎著)に取り掛かった。

 まずは「海南小記」(柳田國男)。職場で昼休みに読み終わった。

 この巻は一体何が “読書” の続きを読む

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 引き続き60年前の古書、平凡社の世界教養全集を読む。第20巻「魔法―その歴史と正体― The History of Magic」(K.セリグマン Kurt Seligmann 著・平田寛訳)を土曜日の夜、自宅で読み終わった。

 昨年の暮れも押し詰まった12月29日から読んでいたわけで、随分とかかった。2か月だ。

 前回のエントリにも書いたが、この本は私の大阪の実家の本棚に、私が子供の頃から並べられていたもので、この全集の他の巻と共によく開いたものだ。特に “読書” の続きを読む

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 矢野峰人訳の「ルバイヤート集成」、大晦日に読み終わる。

 もう、涙、涙である。

 解説が変わっていて、文学者の南條竹則氏と高遠弘美氏が書いているのだが、高遠弘美氏のそれは全文旧仮名遣いである。高遠弘美氏は昭和27年(1952)生まれであるから、戦後の人であって、「旧仮名遣いネイティブ」の人ではないはずなのであるが、これは訳者矢野峰人へのリスペクトであろう。

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 引き続き60年前の古書、平凡社の世界教養全集を読む。第19巻の四つ目、最後は「悪魔の弁護人 The Devil’s Advocate」(J・G・フレーザー著、永橋卓介訳)である。休暇中の夕刻、自宅で読み終わった。

 著者フレーザー卿は江戸時代末期に生まれ、明治時代から戦前にかけて英国で活躍した学者である。英国社会人類学界の総帥と仰がれた大学者だ。特に民俗学に計り知れない影響を持った。

 本書は現代の社会制度の発展に及ぼした太古の迷信の影響を取り扱ったものだ。私には、 “読書” の続きを読む

矢野峰人(ほうじん)訳のルバイヤート

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 矢野峰人(ほうじん)訳のルバイヤートの、程度のいい古書が手に入った。

 前から欲しかったのだが、戦前に出版されてから長年にわたって刊行が絶えてなく、古書も市場になく、見ることができずにいた。ところが、17年前に刊行されていたことを、7年前に知った。ただ、 “矢野峰人(ほうじん)訳のルバイヤート” の続きを読む

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 引き続き60年前の古書、平凡社の世界教養全集を読む。第19巻の三つ目、「先史時代への情熱」(H・シュリーマン著、立川洋三訳)を、往きの通勤電車の中、水道橋と飯田橋の間の辺りで読み終わった。

 著者ハインリッヒ・シュリーマンは、トロヤ遺跡発掘で有名なかのシュリーマンその人である。往時は立志伝中の “読書” の続きを読む

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 引き続き60年前の古書、平凡社の世界教養全集を読む。第19巻の二つ目、「発掘物語」(D・マスターズ著、平田寛・大成莞爾訳)を、帰りの通勤電車の中、日比谷線入谷と三ノ輪の間の辺りで読み終わった。

 著者デビッド・マスターズについては、様々な分野にわたって数多くの著作があるらしいが、日本語で言う意味での「ライター」らしく、著者紹介や解説でも「経歴・学歴等、はっきりわからない」とされている。

 しかし、本作は、エジプト象形文字やメソポタミアの楔形文字の解読の経緯(いきさつ)、エジプト、アッシリアなどの発掘調査についていきいきと描き出しており、読んでいてとても楽しかった。

 次は「先史時代への情熱」(H・シュリーマン著、立川洋三訳)である。シュリーマンと言えば、トロヤ遺跡発掘で有名なあのハインリッヒ・シュリーマンその人である。

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 引き続き60年前の古書、平凡社の世界教養全集を読んでいる。第19巻にとりかかった。この巻は「考古学」の巻と言ってよいようだ。

 最初は「過去を掘る」(C.L.ウーリー著・平田寛訳)である。帰りの通勤電車の中、西新井と草加の間の辺りで読み終わった。

 著者チャールズ・レオナード・ウーリー卿はイラクのウル遺跡の発掘で知られる考古学者で、戦前に活躍した人である。本書は考古学者、特に発掘を主とする学者が、どのように土を掘るか、ということに力点を置いて述べている。

 次は「発掘物語」(D・マスターズ著、平田寛・大成莞爾訳)である。

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 引き続き60年前の古書、平凡社の世界教養全集を読んでいる。第18巻の最後、「長安の春」(石田幹之助著)を朝の通勤電車の中で読み終わった。

 著者石田幹之助は歴史学者・東洋学者であるが、特に中国の唐代について詳しかったらしい。本書は唐代の文化について徹底的に語りつくすもので、美しく端正な文章で書かれている。作品集なのであるが、 “読書” の続きを読む

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 引き続き60年前の古書、平凡社の世界教養全集を読んでいる。第18巻の三つ目、「敦煌物語」(松岡譲著)を朝の通勤往路、JR秋葉原駅の中央線ホームへ上るエスカレーターの上で読み終わった。

 はじめ、題名などから往古の史跡敦煌に関する論説かなにかなのかな、と思ったのだがさにあらず。読んでみると、敦煌遺物の、いわゆる「敦煌経」(『敦煌文献』とも)の流出をめぐる珍妙な物語である。Wikipediaなどで「敦煌文献」を探すと、当時の関係者がほとんどタダ同然の対価で貴重な敦煌文献を売買し、欧州や日本に拡散してしまったことが簡単に書かれているが、 “読書” の続きを読む