開高健の「最後の晩餐」と入れ替えに、この本、「酒と肴と旅の空」を図書館から借り出す。
食べ物に関する随筆集で、編者は池波正太郎だ。
言葉
瓊浦・崎陽
この本収載の丸谷才一の随筆に出てくる。「幕末の味・卓袱料理」という題だ。旧仮名遣いが心地よい。
瓊浦も崎陽も、どちらも長崎のことである。中国では長崎のことをそう呼んだり、わが国でもまた中国語風にそう呼びかつ書く、というような長崎の別名らしい。
そういえば「崎陽軒」という名物焼売の店のことを思い出した。あれは要するに、「長崎食堂」というような意味だったのだな、と思い当たる。だが、崎陽軒は横浜の会社である。