庭・自転車

投稿日:

 庭に植えた百日紅(サルスベリ)、もう花季も終わり近いし、花は来年だろう、と思っていたら、チラリとひとつ、花をつけた。なかなか健気である。しかし季節外れだから、体力を失わせないようにしないといけない。

 折鶴蘭(オリヅルラン)はしっかり根付き、勢いのある葉を伸ばしている。龍の髭(リュウノヒゲ)もだいたいいいようだ。しかし、先週植えた黒龍(コクリュウ)はあまり勢いがない。選んだ株があんまり良くなかったかもしれない。

 先週だいぶ藪枯(ヤブガラシ)(ドクダミ)を始末したが、まだ少しばかり残っている。

 100円ショップのグリホサート除草剤を希釈して霧吹きに詰め、チラホラと顔を出す藪枯(ヤブガラシ)に塗って回る。徒長しているものは茎を斜めに切って、そこへ剤をなすりつける。

 それから駅までの通勤に使っている自転車の手入れをする。この春から使いだしたものだ。

 丸石サイクルの「シェルブール」という安いモデルなのだが、この自転車のチェーンが外れやすい。これまでに3度、外れた。チェーンが外れるような時に限って軍手やドライバーなんぞの用意はないから、素手でチェーンをはめて、手がグリスで真っ黒に汚れてしまう。これにはいつも参ってしまう。

 ネットの情報を見ながら、変速機の微調整をした。シマノ製の「インデックス・システム」という、よく見かける、ハンドルの手元をカチカチと回転させるタイプのアレだ。調整は簡単で、機構を見ながらネジを回すだけだ。

オチオチ外も歩けねェ

投稿日:

 最新流行の「ポケモンGO」など、スマホ位置ゲームに夢中になり、周りなんか見てもいない歩行者や幼児めがけて、制御プログラムにバグのある自動運転車や、時速数十キロも出る軽量・高性能化した自転車が、猛スピードで突っ込んできて激突・死傷するような危険社会が旦夕(たんせき)に迫った。

 こうなってくると警察ほか司直の取り締まりなど、もはや意味を持つまい。

 前に思いついたことだが、歩行者用のヘッドアップディスプレイ(HUD)の開発・普及を図るのも意味があると思う。また、カーナビのテレビが走行中映らないようにしているのと同じ理屈で、スマホ内蔵の加速度センサー情報を用いて、歩行中はゲームの動作を制限するなどすべきである。

 こうした技術上の対策が遅れる場合は、「歩き煙草」の禁止道路区が定められているのと同じように、「法定スマートフォン禁止区」や、「携帯端末操作禁止時間帯条例」などを設け、例えば駅のホームなどの公共場所にそうした法定の調整・制限や罰則を定めることも場合によっては必要であろう。

 学校への携帯電話持ち込みや操作を子供に禁じているのは、教育上よろしくないというような「柔らかい理由」である。一方、技術上の制限設定や街頭や駅のホームでの操作制限は生命の危険という「硬性の理由」であるから、国民の生命・財産を守るためにも、政府自治体では早急にこれを検討すべきである。

 反面、産業振興ということもある。この面からは、優先順位としては技術上の制限のほうが先だろう。これはソフトウェアに安全のための機能追加をすることであるから、かえって産業振興になるだろう。

自転車珍妙乗り

投稿日:

 FBのウォールやツイッターのタイムラインを漫然と見ていたら、何か、

「この6月1日に道路交通法が改正されて自転車の違反にも青切符が適用されるようになるが、その前の今日現在の段階では、自転車に対する青切符の制度(要するに行政処分の制度)が法律上存在しない。そのため、自転車の交通違反は即「赤切符」を切られるというのが現状だ。赤切符を切られると、裁判所に出頭したり手続きをしたり、いろいろと面倒にもなるし、最悪『前科持ち』にされてしまうので、自転車には気を付けて乗ったほうが良い。」

……というような趣旨のニュースがフィードされてきた。

 大阪で捕まってしまったある人はブログにこのことを詳しく書いておられ、淡々と反省しておられる。 改悛の情顕著にして、しかも史上初めてのケースということで、この方自身は不処分になったようだ。

 この方は「こうなってみてから周囲を見回してみると、自動車の通る道路でスマホを操作しながら自転車に乗っている人もいることにあらためて気づかされる。危険だし、事故が起こってからでは遅いのでやめましょう」というような趣旨のことも書いておられ、まず、もっともなことだと思う。

 このことを味わいつつ、ふと思い出したことがある。

 このところ自転車乗りというのは、警察も神経をとがらせるようになったこともこれあり、その危なさがよく取り沙汰される。

 普通の自転車で信号無視や蛇行運転、脇見、スマホ操作、飲食、無灯火、二人乗り、まあいろいろあるが、カッコいいぴちぴちレーシングスーツに昆虫みたいなヘルメット、虹色サングラスで前傾集中、スポーツ車を一心に漕いでいくスポーツ・ライダーも、周囲がまったく見えておらず、危険きわまる。しかもなお、スポーツライダーの場合、何か自分が正しいことでもしていると信じて疑わぬフシが感じられ、それが危なさに一段輪をかけている。

 そんな最近の自転車交通事情だが、私がある朝、ふと出勤途上の公道で見かけた男の自転車の乗り方は、一頭二頭、他から抜きん出ていると言わざるを得なかった。

 その男は、食事をしながら自転車に乗っていた。

 いや、飲食しながら自転車に乗る人は、実は見ていると結構多い。缶コーヒーを片手で飲みながら自転車を漕いでいたり、アイスキャンデーをなめていたり、まあ、せいぜい、サンドイッチかホットドッグかハンバーガーをぱくつく、というのはよくある光景だ。

 だが、その男は違っていた。

 プラスチックの丼を左手で抱え、右手に正しく持った箸で、牛丼のようなご飯をもりもりと食べ、時々「ンガほほッ」などとむせ返りつつ、そして、両足で自転車のペダルをこいでいた。

 左手は、なんだかものすごく器用な持ち方で、丼と一緒にカップ味噌汁みたいなものも一緒に持っていて、時々「ズーッ、ズーッ、……かーっ、ふぅ」と、うまそうな吐息が聞こえる。

 自転車のハンドルは、だいたい両肘か片肘を使って操作していた。そうやって無駄に巧みな舵取りで左右にふらつきつつ、時々手放しになり、休まず飯を食い、抜け目なく周囲の交通に目を配り、向こうから来る歩行者をヒョイと避けたりなぞし、信号のある交差点に来ると、箸を持った右手ですばやくブレーキを掛けて停まり、信号を待っている間また牛丼をむしゃむしゃガツガツと食べ、青信号になるとまた休むことなく牛丼を食い、味噌汁を味わいながらペダルを漕いでどこかへ行った。

 ……。ぬぅ……。

 メシぐらい、どこかへ座ってゆっくり食えよ兄ちゃん(笑)。

 そんなに急いでるなら、どこかのベンチで牛丼食ったあと、大急ぎで自転車こいで仕事に行ったほうが早いぞ!?

 私は自分が目にしている光景がにわかには信じがたく、その男に注意してお節介焼きをする、あるいは、地域の安全に一定の責任を持つ善良な市民としてその男を諌める、といったような、そういう行動はその時にはまったく思いつくことができなかった。

 ともあれ、彼が事故に遭わず、その後も無事に働き、生きていることを心底祈っているが、牛丼を食いながら自転車に乗ることは、やはり、よくないからやめたほうがよい。