Raspberry Piで温度を測ろう

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 以前、Arduinoのアナログ入力にサーミスタをつなぎ、温度計にして遊んだ最近はLCDディスプレイに温度を表示してみたり、なかなか面白い。

 一方、Raspberry PiはWebによくなじむ。ApacheもPHPも走る。

IMG_3317 それで、先週宮城大学小島研究室のサイトで公開しておられるADCアクセスのためのソースコードを拝借して遊んだが、これを使ってWeb温度計にしてみた。

 まず、ブレッドボードにAD変換ICのMCP3208と、サーミスタ、分圧用の抵抗1kΩを置き、適切に配線する。これには、以前Arduinoで遊ぶために買った「Seeedstudio Arduino Sidekick Basic Kit」に入っていたMF11-503Kというサーミスタをそのまま使う。

 それから、C++でこんなプログラムを書く。先週も書いたが、宮城大学小島研究室のサイトで公開しておられるコードは、Raspberry Pi 1では何の支障もなく動くが、Raspberry Pi 2 Model Bではそのままでは動かない。一部の型キャストなどを変更する必要がある。それについては先週のエントリで記してある。

//
//    tempMesure.cpp
//      佐藤俊夫
//      Sun Sep  6 13:57:53 JST 2015
//      サーミスタMF11-503Kと1kΩ抵抗を直列につなぎ、3.3Vを印加して、
//      その間から分圧をとって温度を測る。
//      宮城大学小島研究室でウェブ公開しておられるソースコードを拝借した。
//      コンパイル
//        cc -lm tempMesure.cpp raspSPI.o raspADC.o -o tempMesure
//
#include <stdio.h>
#include <math.h>
#include "raspADC.h"

#define ADC_CHIP  ADC_3208
float tempMesure(int srcVal);

int main() {
  ADC adc;

  adc.init("/dev/spidev0.1", ADC_CHIP);
  printf("%2.2f\n", tempMesure(adc.get(0)));
}

float tempMesure(int srcVal){
  const float B = 4350.0, Ta = 25.0, Rt0 = 50000.0;  //  MF11-503Kスペックシート記載
  const float K = 273.15;  //  熱力学温度の定数
  const float v0 = 3.3, r0 = 1000.0;  //  Arduino +5Vと電流調整抵抗1kΩ
  const int resolution = 4096;  //  アナログ入力の分解能
  float vt = 0.0, rt = 0.0;

  vt = srcVal * (v0 / (resolution - 1));
  rt = (v0 * r0 - vt * r0) / vt;
  return(1.0 / (log(rt / Rt0) / B + 1.0 / (Ta + K)) - K);
}

 これは単に、サーミスタで計った現在の温度を標準出力に書くだけだ。

 これを「popen();」で開けば、PHPで読める。簡単である。

<html>
 <head>
  <meta name="Editor" content="vim">
  <meta http-equiv="Content-Type" content="text/html;charset=utf-8">
  <link rel="icon" href="favicon.ico" type="image/x-icon" />
  <link rel="Shortcut Icon" type="image/x-icon" href="favicon.ico" />
  <title>PHPで温度計</title>
  <meta http-equiv="Keyword" content="佐藤俊夫, 佐藤, 俊夫, SATOTOSHIO, SatoToshio, sato, toshio, Raspberry Pi, Raspberry Pi 2 Model B">
 </head>
 <body bgcolor="#888888">
<body>
  <center>
  <h1><img src="raspberry_pi.png" width="50px" align="middle"/>Raspberry Pi + PHPで温度計</h1>
  <hr>
  </center>
<?
ini_set( 'display_errors', 1 );
$process = popen("sudo /home/toshio/SPI_ADC/tempMesure", "r");
$temp = fgets($process);
?>
<center>
<table border=1 width="120px">
<tr> <th>0</th><th>10</th> <th>20</th> <th>30</th> <th>40</th> <th>50</th> <th>60</th></tr>
<tr><td colspan = 7>
<table>
<tr>
<td bgcolor="red" width="<?print $temp * 2?>px"><?print $temp?>℃</td&t;</tr></table>
</tr>
</table>
</td></tr></tr></table>
</center>
</body>
</html>

raspberry_tempMesure
 テーブルの幅を温度計のアルコール柱に見立てて、赤い帯で表すようにしてみた。


 Arduinoでも同じようなことはできるが、Arduinoで難しいのは、こういうふうに、無駄に画像を配置したり、少し分量の多いHTMLを書いたりすることだ。だが、こんなことはRaspberry Piには造作もなくできてしまう。

 反面、Arduinoはアナログ入力が直接可能だが、Raspberry Piで同じことをしようとすると、アナログ入力にAD変換ICを準備し、これとの通信にもいろいろと研究の上で取り組む必要がある。簡単で刺激的な目的のために少しプロトタイピングをしてみようと考えている多くのクリエイターがなしうるところではない。

 入門書籍「Raspberry Piをはじめよう」にもそうしたことが少し書かれてある。

暑熱をばひとつ

投稿日:

 黙々と呟き続ける我が作品、「ネット便器」である。いや、便器そのものを作ったのはINAX社であるから、私の作品と言うこともあるまいが、まあ、こんな下品かつ無意味なものを作ることができるのもDIY、というかMAKERS精神なればこそ、である。

ツイートする私の作品「ネット便器」(笑)

 ちなみに、こういう手作りは、数年前からDIYとは言わず、Makersムーブメントと言うようになったのだそうな。DIYとの違いは、ざっくり言えばネットのあるなしである。

 それにしても、暑い。暑熱である。秋とは暦ばかり、なんて暑いんだ。

 私の家には温度計がないのだが、今日のような折ふし、たまさかには室温が知りたくもなる。知ったところで「うわっ32度だってよ余計に暑くなったゾなんてこったいッ!」などとうわ言のようにうそぶきつつ興奮する以外にないのだが、それでもやっぱり知りたいのである。

 エアコンのリモコンに設定温度とは別に温度計がついており、一応それで用は足りているのだが、1℃単位のザックリした温度計なので、不満である。

 こんなこともあろうかと、私こと佐藤は常々周到怠りない。我が作品「ネット便器」は、気温をツイートできるのだ!!トイレに行き、便器のフタを開け閉めしてから部屋に戻り、ツイッターを見ると、自宅の気温がだいたいわかるわけである。おお、なんとスンバラシイ。Arduino万歳。とっとと内紛やめて楽しくやろうぜベイベー!!

 ……。

 めんどくさい。

 だいたい、気温ぐらいその場でわかるようにすべきではなかったのか。便器のフタを開け閉めしてツイッター見なきゃ気温が分からん家なんて、どうなっとるんだ一体ッ!?。ネット便器の本体に気温を表示すべきだ!!っていうか、なんで便所で気温を測らねばならんのだ!!

 というわけで、発作的に自宅を飛び出し、向かったのは八潮の秋月電子である。

 「どうして近所の100円ショップで温度計を買わんのだ?」という愚問は禁止の方向でお願いしたい。

 秋葉原に行けばよいのだが、自宅からは八潮の秋月電子のほうが近いのである。それに、秋葉原の秋月電子は、人でごった返して足の踏み場がなく、店頭で品定めをする余裕が全くない。八潮の秋月電子は空いているので、店内でのんべんだらりとデータブックを読みながら部品を選ぶことも可能である。

 目当ては、日立「HD44780」という液晶ドライバの、互換ICを搭載した液晶ディスプレイである。大概の液晶ディスプレイは、この30年も前に開発された名作IC互換になっているのである。

 他に、7セグメントLEDで気温を表示させることも考えたが、実は思いのほか、Arduinoでの表示に限っては液晶ディスプレイのほうがラクなのだ。7セグメントLEDは簡素なだけに意外に奥が深く、多くの桁を表示させるためのダイナミック点灯やその明るさ補償、足りない電流を他の電源から持って来るなど、やることが多い。

 さて、秋月電子八潮店である。

 店内にはズラリと液晶ディスプレイが並んでいる。手ごろなところで、バックライト付きの液晶ディスプレイ、「SD1602 HUOB-XA」という型番のものを購入した。900円。

 他に、後で遊ぶためにアノードコモンの7セグメントLEDを買う。これは例の「TLC5940NT」に接続して遊ぶのである。ひとつ60円。

 それから、切らしてしまったQIコネクタのピン端子も買う。シースが見当たらないので、店員さんに「これのシースありませんか」と聞くと、ハウジングのことですか?この端子にはハウジングみたいなものはありませんよ、と答えるではないか。うーん。秋葉原の千石電商なら、左奥の抽斗にザクザク入っているのだが、どうも、八潮の秋月電子にはないらしい。というか、実は八潮の秋月の店員さん、QIコネクタにはシースがあるってことを知らんのではなかろうか。

 それはそれとして……。

今日買ったもの
IMG_3220

 帰宅して早速とりかかる。

 製品はこういうものがビニール袋に封入されているので、付属のピンヘッダを半田付けする必要がある。ちょいちょいちょい、と素早い仕事だ。

ピンヘッダをつける
IMG_3224
IMG_3225

ちょいちょいっとな、……っと。
IMG_3230

 ネットで情報を漁る。

 あるサイトによると、基盤ウラの「J3」というプリントをショートし、「R9」というプリントに100Ωの抵抗を付けると、基盤の電源でバックライトが光らせられる、とあるので、早速真似をする。

 ところが、他の回路とともに作動させてみると、どうも不安定である。バックライトの電流は、データシートによると40mAとある。電流を実回路で測定してみたところ、データシートに記載の値よりは少ないものの、37~38mAくらい流れていることが分かった。Arduinoで安心して流せるのは20mAまでなので、これはどうも過大かもしれない。Arduinoは50mAくらいまで流すことができるが、余裕は十分にあったほうがよいだろう、ということで、R9に取り付けた100Ωのジャンプ抵抗は取り外した。

 液晶ディスプレイのみ単体ならば余裕はあるものの、他の回路を接続するのであれば外部電源で点灯した方が良いように思われる。

 で、データシートと、Arduino IDEの「サンプルスケッチ」の中にある「LiquidCrystal」のコメントを参考にブレッドボードを結線する。ブレッドボードには「Seeedstudio SIDEKICK BASIC KIT」に入っていたサーミスタを、1kΩの抵抗とともに取り付けてアナログ1番ピンに入れる。

ブレッドボードの様子
IMG_3233

回路図
「暑熱をばひとつ」の回路図

 スケッチはこんなふうにゴリゴリと書いて、動けとばかりArduinoに注入し、荒い息を吐く。

//
//  thermistor2LCD.ino
//    サーミスタで気温を測り、LCDに表示する。
//    佐藤俊夫
//    27.08.09(日) 1900~
//
#include <stdio.h>
#include <LiquidCrystal.h>
LiquidCrystal lcd(12, 11, 5, 4, 3, 2);
const int THERMISTOR = 1;

void setup() {
  lcd.begin(16, 2);
  pinMode(THERMISTOR, INPUT);
}

void loop() {
  char tempStr[16], dispStr[32];
  lcd.setCursor(0, 0);
  dtostrf(tempMesure(), 5, 2, tempStr);
  sprintf(dispStr, "Temp. %s C", tempStr);
  lcd.print(dispStr);
  delay(500);
}
//
float tempMesure(){
  const float B = 4350.0, Ta = 25.0, Rt0 = 50000.0;  //  MF11-503Kスペックシート記載
  const float K = 273.15;  //  熱力学温度の定数
  const float v0 = 5.0, r0 = 1000.0;  //  Arduino +5Vと電流調整抵抗1kΩ
  const int resolution = 1024;  //  アナログ入力の分解能
  int srcVal = 0;
  float vt = 0.0, rt = 0.0;
  
  srcVal = analogRead(THERMISTOR);
  vt = srcVal * (v0 / (resolution - 1));
  rt = (v0 * r0 - vt * r0) / vt;
  return(1.0 / (log(rt / Rt0) / B + 1.0 / (Ta + K)) - K);
}

 こうして、液晶ディスプレイに気温が表示できるようになった。

……ていうか、暑ッ!(笑)
IMG_3232



ネット便器

投稿日:

 時代はIoTである。モノをネットに接続することは、もはや正義を通り越して神の啓示であるとすら言えるほどだ(笑)。

 やろうやろうと思ってやっていない一事はこのことだ。すなわち、「Arduino」を使用して、直接モノにツイートさせること、これである。モノがツイートするのはきっと面白いに違いない。

 「Twitter Arduino」あたりで検索すると、ライブラリが出てくる。今回はこれ(Tweet Library 1.3)をありがたく使わせていただく。

 さて、そうと決まれば何をネットに接続するか、である。ここはやはり、自宅の便器をネットに接続するという、これを一度やってみるべきであろう。

 やはり、IoT時代であるから、便器もネットにつないでやらなければ面白くないだろう。便器だって平等に扱ってやらねば、他の物品との差別感を覚えてひがむようになり、性格が曲がってしまうかもしれない。このように性格の歪んだ便器は、人間様が用を足すときに局部に噛みついてくるようなことが万に一つはないとも限らない。便器にも時々はインターネットと会話をさせてやるべきだ。

 とりあえず、便所のフタの開閉を検知するため、「チルトスイッチ」を使用する。

チルトスイッチ
IMG_3218

 これは、傾けるとスイッチが入るというもので、Arduinoを買ったときに一緒に買った「Seeedstudio SIDEKICK BASIC KIT」というセットに入っていたものだ。

 回路は簡単である。下図のように、行儀よく10kΩほどプルダウンしておけば誤動作は少ない。

チルトスイッチ回路図

 スケッチのほうは、ライブラリの導入に多少手間取った。使用させていただいた「Tweet Library」は、「ETHERNET SHIELD」のほうに対応しており、私が持っている「ETHERNET SHIELD 2」にはそのままでは対応していない。

 基本的にヘッダファイルのインクルードを「#include <Ethernet.h>」から「#include <Ethernet2.h>」に書き換えるだけでいいのでは、と思ったのだが、どうもうまくいかない。さっぱりお手上げだったのだが、いろいろといじくりまわしているうち、エラーメッセージをよく見てみると、「クラスの2重定義」という意味のエラーが出ていることがわかった。なぜか、「libraries\Ethernet2\srcの下にあるやつと重なっている」みたいなメッセージが出ている。ハテ、とライブラリのあるディレクトリを見てみると、「libraries\Ethernet2\src」の下に、なぜか「Twitter.h」と「Twitter.cpp」がある。

 なんだかわかんないけどいいや、消しちゃえ!と、それをぞんざい適当に消したら、うまくコンパイルできるようになった。しかし、そのことで5~6時間ほどハマッてしまった。

 ETHERNET SHIELD 2とプロトタイプシールドを、先日買った「継ぎ足しピンヘッダ」を介して積み重ね、次のようにしていつもの100円ショップのアクリル枠にねじ止めする。

IMG_3213

 手前に緑色のチルトスイッチが取り付けられていることがわかるだろう。

 Twitterに専用アカウントをとり、Tweet Libraryの説明にしたがってトークンを取得する。専用アカウントは、その名も「佐藤家の物」である(笑)。

 それから、スケッチを次のように書く。

//
//  つぶやき便所 tweetToilet.ino
//    27.08.08(土) 1000~
//    佐藤俊夫
//    チルトスイッチで便所のふたの動きを検出し、呟かせる。
//
#include <SPI.h>
#include <Ethernet2.h>
#include <Twitter.h>
#include <stdio.h>
//
byte MAC[] = { 0x90, 0xA2, 0xDA, 0x0F, 0xF6, 0x74 };
IPAddress IP(192, 168, 1, 129);
Twitter TWITTER("hogehogehoge-hagehagehagehage......");  //  トークン
const int TILTSW = 9;
//
void setup()
{
  pinMode(TILTSW, INPUT);
  delay(1000);
  Ethernet.begin(MAC, IP);
  delay(1000);
}

void loop()
{
  static int tiltSwStatus = LOW, prevStatus = LOW;
  int i = 0;
  tiltSwStatus = tiltSw();
  if(tiltSwStatus != prevStatus){
    prevStatus = tiltSwStatus;
    tweetMsg(tiltSwStatus);
    delay(1000);
  }else{
    ;
  }
}
//
int tiltSw(){
  //  チルトスイッチの読み取りを安定させるため、100回連続して同じ値が返るまで読む。
  int i = 0, prevStatus = LOW, nowStatus = LOW;
  prevStatus = digitalRead(TILTSW);
  do{
    nowStatus = digitalRead(TILTSW);
    if(nowStatus == prevStatus){
      i ++;
    }else{
      i = 0;
    }
    prevStatus = nowStatus;
  }while(i < 100);
  return(nowStatus);
}
//
void tweetMsg(int tiltStatus){
  const char
    openMsg[] = "%e3%82%84%e3%81%82%e3%80%82%e4%bf%ba%e3%81%af%e4%bd%90%e8%97%a4%e5%ae%85%e3%81%ae%e4%be%bf%e5%99%a8%e3%81%a0%e3%80%82%e4%bb%8a%e3%83%95%e3%82%bf%e3%81%8c%e9%96%8b%e3%81%84%e3%81%a6%e3%81%84%e3%82%8b%e3%80%82",
    //  'やあ。俺は佐藤宅の便器だ。今フタが開いている。'    
    closeMsg[] = "%e4%bf%ba%e3%81%af%e4%bd%90%e8%97%a4%e5%ae%85%e3%81%ae%e4%be%bf%e5%99%a8%e3%81%a0%e3%80%82%e4%bb%8a%e3%83%95%e3%82%bf%e3%81%8c%e9%96%89%e3%81%be%e3%81%a3%e3%81%9f%e3%80%82";
    //  '俺は佐藤宅の便器だ。今フタが閉まった。'
  char tweetStr[256];
  if(tiltStatus == HIGH){
    sprintf(tweetStr, "%s  \r\n %ld", openMsg, millis());
    //  Twitterは同じ文字列を繰り返し書き続けられないので、起動時間を付けて書き、重複を防ぐ。
  }else{
    sprintf(tweetStr, "%s  \r\n %ld", closeMsg,  millis());
  }
  TWITTER.post(tweetStr);
  TWITTER.wait();
}

 うまく動くようになったら、ホット・グルーでプロトタイプを便器のフタに取り付ける。

IMG_3216IMG_3215

 便所にLAN工事を施しておしまいだ。

IMG_3214
 

 上記動画のように便器のふたを開け閉めすると、やおら便器が次のように呟きだすのである。



ただのLチカがこれまた

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 釣りは「へら鮒に始まりへら鮒に終わる」と言うそうだが、「ArduinoはLチカに始まりLチカに終わる」などと誰かが言っていそうで多分誰も言っていない(笑)。

 さておき、けっこう楽しいんだよな、Lチカ。

 で、なんっか、手持ちのものをいろいろとくっつけたくなるのだ。今日目に入ったのはSeeedstudio SIDEKICK BASIC KITに入っていた青いポテンショメータ。私が少年の頃は「バリオーム」「ボリューム」「可変抵抗」と言ったものだが、今はポテンショメータと言うそうな。

 ポテンショメータでLチカのスピードを調整してみよう。

 まず、ポテンショメータのスペックシートなどがなくてはっきりしないから、テスターを当てて抵抗を測る。0Ωから10.5kΩまで変化できることがわかった。

 このまま直列に+5Vを印加してアナログピンに入力してしまいそうだが、0Ωの時に過電流になってしまうから、10kΩの別の抵抗と直列に入れた方がいいだろう。そうするとポテンショメータを最小に回し切っても0.5mAくらいに抑えられる。

 計算はどうなるかというと、こんなようなことになる。

IMG_3161

 式に代入すれば、ポテンショメータを最大抵抗にしたとき2.44V、最小抵抗にしたとき0Vになることがわかる。

 プロトタイピングシールドのブレッドボードは小さくて全部の部品が載らないから、普段使っている普通のブレッドボードにつける。

IMG_3157

 動かすとこんな感じだ。

 スケッチはこんな感じ。

//
//  vr2speed.ino
//    ポテンショメータでLチカ制御
//    27.07.26(日)1300~
//    佐藤俊夫
//
const unsigned int
  STARTPIN  = 2,
  ENDPIN    = 8,
  INPUTPIN  = 9,
  VR        = 0,
  DELAYMIN  = 5,
  DELAYMAX  = 100;
const float
  V0 = 5.0,         //  +5V
  R1 = 10000.0,     //  アナログピンに入れるための電流制限抵抗10kΩ
  VRMIN = 0.0,      //  ポテンショメータの最小抵抗実測値 0Ω
  VRMAX = 10500.0;  //  ポテンショメータの最大抵抗実測値 10.5kΩ
//
void setup() {
  //  330Ωをカソードにそれぞれ入れてデジタル2~8番にLEDを繋いである。
  for(int i = STARTPIN; i <= ENDPIN; i++){
    pinMode(i, OUTPUT);
  }
  //  タクトスイッチは9番に繋いでアースし、内蔵プルアップ抵抗を使っている。
  pinMode(INPUTPIN, INPUT_PULLUP);
  //  ポテンショメータは10kΩ抵抗と直列に繋ぎ、間から出力を取っている。
  pinMode(VR, INPUT);
}

void loop() {
  static int i = STARTPIN, RLdirection = 1, delaytime = DELAYMIN;
  static unsigned long int prevtime = 0;
  if(prevtime + delaytime < millis()){
    digitalWrite(i, LOW);
    i += RLdirection;
    if(i > ENDPIN) i = STARTPIN;
    if(i < STARTPIN) i = ENDPIN;
    digitalWrite(i, HIGH);
    prevtime = millis();
  }
  if(digitalRead(INPUTPIN) == LOW){
    delay(500);
    RLdirection *= -1;
  }
  float v1 = (V0 * R1) / (R1 + VRMAX);
  float vr = analogRead(VR) * (V0 / 1024);
  delaytime = constrain(fmap(vr, v1, 0.0, DELAYMAX, DELAYMIN), DELAYMIN, DELAYMAX);
}

float fmap(float x, float in_min, float in_max, float out_min, float out_max) {
  //  もともとの「map()」がlong int型でこの用途に合わないので、float型を定義
  return (x - in_min) * (out_max - out_min) / (in_max - in_min) + out_min;
}




ウェブ扇風機

投稿日:

 昨日試した扇風機遊びを少し進め、温度制御を付けてみたい。

 おあつらえ向きに、最初に買った「Seeedstudio SIDEKICK BASIC KIT」には、サーミスタが入っている。これで温度を検知して、温度ごとに扇風機の回転を制御するわけだ。値の変更などはETHERNET SHIELD 2をつなぎ、ウェブインターフェイスで行うと面白いだろう。

 以前にも試したが、しかし、このキット付属のサーミスタは情報が少なくて困る。そこで、ちゃんと計算してそれなりの温度測定をしてみたい。以前は測りたい温度近傍の特性値をテーブルから拾って2次式で近似しただけであった。

 スペックシートによれば、-55℃で10583.3Ω、+125℃で1.277Ωになる、とある。常温付近では0℃で190.07Ω、40℃で24.87Ωだ。もしサーミスタ直付けでArduinoから5V給電すれば、-55℃のときは0.47mAだが、0℃で26.3mA、40℃で201mAと、Arduinoに流せる電流の20mAを大きく逸脱してしまう。

 40度付近でも大丈夫なように、抵抗を付加しなければならない。40℃の時に流したい電流を5mAと仮定すれば、

IMG_3075

……というような計算で975Ωくらいつなげておけばよいということになる。

 しかし、手持ちの抵抗は、キットに入っていた330Ω・1kΩ・10kΩの3種類しかないから、これで賄うしかない。

 一番大きい抵抗は10kΩだから、これで計算しなおすと、40℃の時で

5V / (24.87Ω + 10kΩ) = 0.5mA

2番目は1kΩ、同じく40℃の時で

5V / (24.87Ω + 1kΩ) = 4.88mA

同様に3番目の330Ωだと

5V / (24.87Ω + 330Ω) = 14mA

…ということになる。間をとって、1kΩで回路を作ってみよう。

 次に、サーミスタは抵抗から温度を知る。一方、Arduinoは電圧からデジタル値を知る。したがって、電圧からまず抵抗値を知らなければその先の温度測定に進めない。

 先の電流調整用の1kΩ抵抗をR0として含め、現在のサーミスタの抵抗値を知るには、一般に式は次のようになろう。

IMG_3079

 これをソースコードに表せば、次のようになる。

  const float v0 = 5.0, r0 = 1000.0;  //  Arduino +5Vと電流調整抵抗1kΩ
  const int resolution = 1024;  //  アナログ入力の分解能
  int srcVal = 0;
  float vt = 0.0, rt = 0.0;
  
  srcVal = analogRead(THERMISTOR);
  vt = srcVal * (v0 / (resolution - 1));
  rt = (v0 * r0 - vt * r0) / vt;

 次に、知った抵抗値から温度を知る計算である。

 サーミスタの抵抗は対数特性を持っているので、関数は対数モデルになる。また、サーミスタの特性を表す重要な値は「B値」と呼ばれるものと、Ta(温度)、R0(抵抗)の3つで、それらはスペックシートに書いてある。

 TaとR0については、「温度がTaのとき、抵抗はR0になる」というものだ。私の手元のサーミスタは、スペックシートによると、

Ta = 25℃
R0 = 50kΩ

……とある。

 B値は「抵抗の対数と、温度の比」である。これもスペックシートに関係式が書いてある。

 これらのスペックシートの値と、知った抵抗値から温度を求める式は、次のようになる。

IMG_3080

 これを、先の抵抗値を知る部分と併せて、Arduinoで使える関数にすれば、このようになろうか。

float tempMesure(){
  const float B = 4350.0, Ta = 25.0, Rt0 = 50000.0;  //  MF11-503Kスペックシート記載
  const float K = 273.15;  //  熱力学温度の定数
  const float v0 = 5.0, r0 = 1000.0;  //  Arduino +5Vと電流調整抵抗1kΩ
  const int resolution = 1024;  //  アナログ入力の分解能
  int srcVal = 0;
  float vt = 0.0, rt = 0.0;
  
  srcVal = analogRead(THERMISTOR);
  vt = srcVal * (v0 / (resolution - 1));
  rt = (v0 * r0 - vt * r0) / vt;
  return(1.0 / (log(rt / Rt0) / B + 1.0 / (Ta + K)) - K);
}

 これを用いて、少し真面目っぽい温度測定スケッチを書けば、次のようになる。

//
//  thermistor2temp.ino
//    サーミスタでわりと真面目に温度を測る。
//    27.7.5(日)
//    佐藤俊夫
//
const int THERMISTOR = 1;

void setup() 
{ 
  Serial.begin(9600);
} 
 
void loop() 
{ 
  float t = 0.0;
  
  t = tempMesure();
  Serial.print("Temp = ");
  Serial.print(t);
  Serial.println("C");
  delay(500);
}

float tempMesure(){
  const float B = 4350.0, Ta = 25.0, Rt0 = 50000.0;  //  MF11-503Kスペックシート記載
  const float K = 273.15;  //  熱力学温度の定数
  const float v0 = 5.0, r0 = 1000.0;  //  Arduino +5Vと電流調整抵抗1kΩ
  const int resolution = 1024;  //  アナログ入力の分解能
  int srcVal = 0;
  float vt = 0.0, rt = 0.0;
  
  srcVal = analogRead(THERMISTOR);
  vt = srcVal * (v0 / (resolution - 1));
  rt = (v0 * r0 - vt * r0) / vt;
  return(1.0 / (log(rt / Rt0) / B + 1.0 / (Ta + K)) - K);
}

 次に、温度に応じて扇風機の回転数が変わるようにしよう。先日作った「ソリッドステート・リレーモジュール」を遺憾なく使用する。

ソリッドステート・リレーモジュール
IMG_3081

 このモジュールの内部には、秋月電子の「ソリッド・ステート・リレー(SSR)キット 25A(20A)タイプ」が組み付けてある。

 27℃で1/fゆらぎエフェクト、28℃で弱風、29℃で強風、とでもしてみようか。1/fゆらぎエフェクトには、先週書いた関数をそのままコピペする。

IMG_3083

//
//  thermistor2windFan.ino
//    サーミスタで温度を測り、扇風機を制御する。
//    27.7.5(日)
//    佐藤俊夫
//
const int THERMISTOR = 1, WINDFAN = 9;
void setup() 
{ 
  Serial.begin(9600);
  pinMode(WINDFAN, OUTPUT);
} 
 
void loop() 
{ 
  const int half = 128, full = 255;
  const float lowTemp = 27.0, midTemp = 28.0, highTemp = 29.0; 
  float t = 0.0, f = 0.0;
  
  t = tempMesure();
  Serial.print("temp=");
  Serial.println(t);
  if(t > highTemp){
    analogWrite(WINDFAN, full);
  }else
  if(t > midTemp){
    analogWrite(WINDFAN, half);
  }else
  if(t > lowTemp){
    f = f1Fluctuation();
    analogWrite(WINDFAN, f);
  }else{
    analogWrite(WINDFAN, 0);
  }
  delay(20);
}

float tempMesure(){
  const float B = 4350.0, Ta = 25.0, Rt0 = 50000.0;  //  MF11-503Kスペックシート記載
  const float K = 273.15;  //  熱力学温度の定数
  const float v0 = 5.0, r0 = 1000.0;  //  Arduino +5Vと電流調整抵抗1kΩ
  const int resolution = 1024;  //  アナログ入力の分解能
  int srcVal = 0;
  float vt = 0.0, rt = 0.0;
  
  srcVal = analogRead(THERMISTOR);
  vt = srcVal * (v0 / (resolution - 1));
  rt = (v0 * r0 - vt * r0) / vt;
  return(1.0 / (log(rt / Rt0) / B + 1.0 / (Ta + K)) - K);
}

int f1Fluctuation(){
  static float x = 0.1;
  if(x < 0.5){
    x = x + 2 * x * x;
  } 
  else {
    x = x - 2 * (1.0 - x) * (1.0 - x);
  }
  if(x < 0.05 || x > 0.995){
    x = random(10, 90) / 100.0;
  }
  return((int)(x * 255));
}

 回路図など、描くも愚かというか、こんな簡単なものである。

IMG_3084

 さて次に、ETHERNET SHIELD 2をつなぎ、この扇風機をWeb化する。昨日買っておいた「クリアランス確保用ピンソケット」が役に立つ。

IMG_3067

 組み付けるとこんな感じである。回路はネットにつながない場合と同じでよい。

IMG_3087

 こんなインターフェイスで動かす。

ネット扇風機インターフェイス

 設定した温度になると扇風機が回る。

IMG_3088

 スケッチはこのようになる。

//
//  web2thermistor_windFan.ino
//    サーミスタで温度を測り、扇風機を制御する。
//    27.7.5(日)
//    佐藤俊夫
//
#include <SPI.h>
#include <Ethernet2.h>
//
byte mac[] = {
  0x90, 0xA2, 0xDA, 0x0F, 0xF6, 0x74
};
IPAddress ip(192, 168, 1, 129);
EthernetServer SERVER(80);
EthernetClient CLIENT;
const int THERMISTOR = 1, WINDFAN = 9;
//
void setup() 
{ 
  Ethernet.begin(mac, ip);
  SERVER.begin();
  Serial.begin(9600);
  pinMode(WINDFAN, OUTPUT);
} 
 
void loop() 
{ 
  const int half = 128, full = 255;
  static float lowTemp = 27.0, midTemp = 28.0, highTemp = 29.0; 
  float t = 0.0, f = 0.0;
  //  Webサーバの動作
  char c;
  String rstr = "";
  CLIENT = SERVER.available();
  if (CLIENT) {
    while (CLIENT.connected()) {
      if (CLIENT.available()) {
        c = CLIENT.read();
        rstr += c;
        if(rstr.endsWith("\r\n")){
          break;
        }
      }
    }
    if(rstr.indexOf("low=") >= 0){
      lowTemp = rstr.substring(rstr.indexOf("low=") + 4, rstr.indexOf("&green=")).toInt();
      midTemp = rstr.substring(rstr.indexOf("mid=") + 4, rstr.indexOf("&blue=")).toInt();
      highTemp = rstr.substring(rstr.indexOf("high=") + 5, rstr.indexOf("&end")).toInt();
    }
    rstr = "";
    sendform(lowTemp, midTemp, highTemp);
    delay(1);
    // close the connection:
    CLIENT.stop();
  }
  // 温度測定
  t = tempMesure();
  Serial.print("temp=");
  Serial.println(t);
  if(t > highTemp){
    analogWrite(WINDFAN, full);
    Serial.println("high");
  }else
  if(t > midTemp){
    analogWrite(WINDFAN, half);
  }else
  if(t > lowTemp){
    f = f1Fluctuation();
    analogWrite(WINDFAN, f);
  }else{
    analogWrite(WINDFAN, 0);
  }
  delay(20);
}

float tempMesure(){
  //  Seeedstudio SIDEKICK BASIC KIT付属のサーミスタ「MF11-503K」で
  //  温度を測る。
  const float B = 4350.0, Ta = 25.0, Rt0 = 50000.0;  //  MF11-503Kスペックシート記載
  const float K = 273.15;  //  熱力学温度の定数
  const float v0 = 5.0, r0 = 1000.0;  //  Arduino +5Vと電流調整抵抗1kΩ
  const int resolution = 1024;  //  アナログ入力の分解能
  int srcVal = 0;
  float vt = 0.0, rt = 0.0;
  
  srcVal = analogRead(THERMISTOR);
  vt = srcVal * (v0 / (resolution - 1));
  rt = (v0 * r0 - vt * r0) / vt;
  return(1.0 / (log(rt / Rt0) / B + 1.0 / (Ta + K)) - K);
}

int f1Fluctuation(){
  //  間欠カオス法により0~255の間で1/fゆらぎを生成して返す。
  static float x = 0.1;
  if(x < 0.5){
    x = x + 2 * x * x;
  } 
  else {
    x = x - 2 * (1.0 - x) * (1.0 - x);
  }
  if(x < 0.05 || x > 0.995){
    x = random(10, 90) / 100.0;
  }
  return((int)(x * 255));
}

void sendform(float lowTemp, float midTemp, float highTemp){
  //  フォームを送る。
  char* formFirstHalf[] = {
    "<html>",
    "  <head>",
    "    <meta charset=\"utf-8\">",
    "  </head>",
    "  <body bgcolor='#ddddff'>",
    "    <center>",
    "      <h1>Arduino ネット扇風機</h1>",
    "      <form method='GET'>",
    "        <table>",
    "          <tr>",
    "  	    <th>ゆらぎ送風温度</th>",
    "  	    <th>弱風温度</th>",
    "  	    <th>強風温度</th>",
    "	  </tr>"
  };  //  14 num.
  char* formSecondHalf[] = {
    "        </table>",
    "        <input type='hidden' name='end'>",
    "        <input type='submit' value='セット'>",
    "      </form>",
    "    </center>",
    "  </body>",
    "</html>"
  };  // 7 num.
  int i = 0;

  CLIENT.println("HTTP/1.1 200 OK");
  CLIENT.println("Content-Type: text/html");
  CLIENT.println("Connection: close");
  CLIENT.println();
  CLIENT.println("<!DOCTYPE HTML>");
  for(i = 0; i < 14; i++){
    CLIENT.println(formFirstHalf[i]);
  }
  CLIENT.println("          <tr>");
  CLIENT.println("            <td>");
  CLIENT.println("           <input type='text' name='low' size='6em' value =");
  CLIENT.print(lowTemp);
  CLIENT.println(">");
  CLIENT.println("            </td>");
  CLIENT.println("            <td>");
  CLIENT.println("           <input type='text' name='mid' size='6em' value =");
  CLIENT.print(midTemp);
  CLIENT.println(">");
  CLIENT.println("            </td>");
  CLIENT.println("            <td>");
  CLIENT.println("           <input type='text' name='high' size='6em' value =");
  CLIENT.print(highTemp);
  CLIENT.println(">");
  CLIENT.println("            </td>");
  CLIENT.println("          </tr>");
  for(i = 0; i < 7; i++){
    CLIENT.println(formSecondHalf[i]);
  }

}






LEDをネットにつないでコントロール

投稿日:

 先週少しやりかけて途中だった、Arduino UNO に ETHERNET SHIELD 2 をとりつけ、ウェブインターフェイスを作ってこれでLEDをコントロールするという遊びの続きをやる。

 こんなふうなインターフェイスでコントロールすることにする。

名称未設定 1

 で、ブレッドボードとArduinoはこんな感じ。「SeeedStudio SIDEKICK BASIC KIT」に入っていた3色LEDを使う。

IMG_3004

 スケッチはこんな感じで。ウェブ上で同じようなことを公開している方々は、ブラウザの出力を受けるのに、たいてい普通のポインタ文字列を使っておられるのだが、せっかくStringクラスがあるので、それを活用することにした。Stringクラスを使う欠点は多少メモリを浪費することだが、反面、余裕は十分あり、今回は別にメモリが足りないというわけでもないので、そうした。

//
//  Web2TriColorLED.ino
//    27.06.07(日) 1800~
//    佐藤俊夫
//    3色LEDをウェブインターフェイスで制御
//    ETHERNET SHIELD 2 使用
//
#include <SPI.h>
#include <Ethernet2.h>
//
byte mac[] = {
  0x90, 0xA2, 0xDA, 0x0F, 0xF6, 0x74
};
IPAddress ip(192, 168, 1, 129);
EthernetServer SERVER(80);
EthernetClient CLIENT;
int R = 0, G = 0, B = 0;
const int LEDR = 3, LEDG = 5, LEDB = 6;
//
void setup() {
  Ethernet.begin(mac, ip);
  SERVER.begin();
  pinMode(LEDR, OUTPUT);
  pinMode(LEDG, OUTPUT);
  pinMode(LEDB, OUTPUT);
}


void loop() {
  char c;
  String rstr = "";
  CLIENT = SERVER.available();
  if (CLIENT) {
    while (CLIENT.connected()) {
      if (CLIENT.available()) {
        c = CLIENT.read();
        rstr += c;
        if(rstr.endsWith("\r\n")){
          break;
        }
      }
    }
    if(rstr.indexOf("red=") >= 0){
      R = rstr.substring(rstr.indexOf("red=") + 4, rstr.indexOf("&green=")).toInt();
      G = rstr.substring(rstr.indexOf("green=") + 6, rstr.indexOf("&blue=")).toInt();
      B = rstr.substring(rstr.indexOf("blue=") + 5, rstr.indexOf("&end")).toInt();
    }
    analogWrite(LEDR, R);
    analogWrite(LEDG, G);
    analogWrite(LEDB, B);
    delay(10);
    rstr = "";
    sendform();
    // give the web browser time to receive the data
    delay(1);
    // close the connection:
    CLIENT.stop();
  }
}
//
void sendform(){
  char* formFirstHalf[] = {
    "<html>",
    "  <head>",
    "    <meta charset=\"utf-8\">",
    "  </head>",
    "  <body>",
    "    <center>",
    "      <h1>Arduino 3色LEDをウェブインターフェイスで</h1>",
    "      <form method='GET'>",
    "        <table>",
    "          <tr>",
    "  	    <th style='background-color:red;  color:white;'>赤</th>",
    "  	    <th style='background-color:green;color:white;'>緑</th>",
    "  	    <th style='background-color:blue; color:white;'>青</th>",
    "	  </tr>"
  };  //  14 num.
  char* formSecondHalf[] = {
    "        </table>",
    "        <input type='hidden' name='end'>",
    "        <input type='submit' value='セット'>",
    "      </form>",
    "    </center>",
    "  </body>",
    "</html>"
  };  // 7 num.
  int i = 0;

  CLIENT.println("HTTP/1.1 200 OK");
  CLIENT.println("Content-Type: text/html");
  CLIENT.println("Connection: close");
  CLIENT.println();
  CLIENT.println("<!DOCTYPE HTML>");
  for(i = 0; i < 14; i++){
    CLIENT.println(formFirstHalf[i]);
  }
  CLIENT.println("          <tr>");
  CLIENT.println("            <td>");
  CLIENT.println("              <select name='red'>");
  for(i = 0; i <= 255; i++){
    CLIENT.print("                <option value='");
    CLIENT.print(i, DEC);
    if(i == R){
      CLIENT.print("' selected>");
    }else{
      CLIENT.print("'>");
    }
    CLIENT.print(255 - i, DEC);
    CLIENT.println("</option>");
  }
  CLIENT.println("              </select>");
  CLIENT.println("            </td>");
  CLIENT.println("            <td>");
  CLIENT.println("              <select name='green'>");
  for(i = 0; i <= 255; i++){
    CLIENT.print("                <option value='");
    CLIENT.print(i, DEC);
    if(i == G){
      CLIENT.print("' selected>");
    }else{
      CLIENT.print("'>");
    }
    CLIENT.print(255 - i, DEC);
    CLIENT.println("</option>");
  }
  CLIENT.println("              </select>");
  CLIENT.println("            </td>");
  CLIENT.println("            <td>");
  CLIENT.println("              <select name='blue'>");
  for(i = 0; i <= 255; i++){
    CLIENT.print("                <option value='");
    CLIENT.print(i, DEC);
    if(i == B){
      CLIENT.print("' selected>");
    }else{
      CLIENT.print("'>");
    }
    CLIENT.print(255 - i, DEC);
    CLIENT.println("</option>");
  }
  CLIENT.println("              </select>");
  CLIENT.println("            </td>");
  CLIENT.println("          </tr>");
  for(i = 0; i < 7; i++){
    CLIENT.println(formSecondHalf[i]);
  }

}

 気を付けるところは、私が買った「SeeedStudio SIDEKICK BASIC KIT」というキットに入っている3色LEDは「アノードコモン(共通陽極)」というタイプで、プラスに5V、各色のコントロールはマイナスになる、という点だ。ここを間違えると思ったように動作しない。一番長い脚が共通陽極だ。封入の切り欠きを左にして、左から赤、アノード、緑、青の順に脚が並ぶ。

 また、フォームから与える値も、アノードコモンであるゆえに、「0」が最も明るくなり、「255」が最も暗くなるので、インターフェイスを逆にするなど、多少工夫が必要だ。

 それから、PWM(パルス幅変調)の機能を大いに活用し、いろいろな色が出せるようにした。この場合の注意点は、ETHERNET SHIELD 2を取り付けると、10番・11番・12番のピンが使えなくなるので、他のピンで出力しなければならないことだ。今回は3番・5番・6番を使った。

 で、ウェブインターフェイスをタブレットにロードする。

IMG_3005

 動かしてみるとこんな感じで、いろんな色になって面白い。


Arduino入門キットのサーミスタ

投稿日:

 先日、Arduino UNOと一緒に買った入門キットは、「seeedstudio SIDEKICK BASIC KIT」と言うもので、千石電商の2階に置いてあったから無造作にヒョイと選んだものだ。

 ブレッドボードにジャンパ各色、小さいサーボ、可変抵抗、抵抗、チルトスイッチ、ダイオード、ボタンやスイッチ、ブザー、LED各種、コンデンサ、Cdsセル、サーミスタなどが詰め合わせになっており、オライリーの「Arduinoをはじめよう第2版」の題材を一通り試せるようになっている。

 まず過不足のないところなのだが、seeedstudioというのは何分中国企業で、日本語のドキュメントが少ない。

 と言っても、部品は簡単なものばかりなので、特にドキュメントなどなくても自分でテスターで計りながら使えばそれでよいのだが、この中の、サーミスタに関する情報が非常に少なく、難渋する。

 サーミスタには写真のように「503」と刻印があるのみで、なんの情報もない。

 ネット上で探すと、一応、seeedstudioのFAQページに、情報があることはある。

  •  そのページ
  •  その中に、中国語のPDFで、こんなシートがある。

     要するに「MF11-503K」という型番で、「503」というのはどうやら、「25℃で50kΩ」とでも言う意味らしい。

     で、電圧発生抵抗を一本入れて、えーっと、どういう計算になるんだっけな、……と初心に帰る。

     抵抗2本、直列に入れた時の一本目の抵抗の電圧はこうだから……


    Scan10001

     自分の指でつまんで温めたりして試したいんで、ターゲット温度を体温前後にする。なので、データシートどおりに抵抗が変化するんなら、こういう感じに電圧は変化する。


    Scan10002

    ……で、Arduinoのアナログ入力は、0V~5Vを0~1024にマッピングするんで、1024/5をこれらにかけて、近似させればいいよね。

     2次式モデルでこうなった。

    v = -9.663E-5 * v * v + 0.164 * v + 0.197;

     結局、サーミスタに直列に10kΩ、サーミスタの下からアナログへ出して、サーボにつなぐ。サーボの針が体温で上がったり下がったりするわけだ。

     コードはこんな感じ。

    //
    //  サーミスタでサーボを制御
    //    佐藤俊夫
    //    27.05.05(火)
    //
    #include <Servo.h>
    //
    const int SERVO = 9;  //  D9(Servo)
    const int THERMISTOR = 0;  //  A0
    const float INMIN = 30;
    const float INMAX  = 40;
    const float OUTMIN = 5.0;
    const float OUTMAX = 175.0;
    //
    Servo meter;
    
    void setup() {
      meter.attach(SERVO);
    }
    
    void loop() {
      int v = 0;
      //
      v = analogRead(THERMISTOR);
      v = -9.663E-5 * v * v + 0.164 * v + 0.197;
      v = map(v, INMIN, INMAX, OUTMIN, OUTMAX);
      v = constrain(v, OUTMIN, OUTMAX);
      meter.write(v);
    }