朝晩、秋めいて感じられる。今日から新暦月遅れ盆。今夕は迎え火だ。私の自宅には仏壇はないので特段の
盆は仏教語の
盆も色々ある。「私の田舎じゃ7月にやるんだけど……」と言う人も多い。俳句の季語としては盆は秋の季語に含まれる。「この暑いのになんでだ」なぞと思う人も多かろう。あるいは「地蔵盆ってやってたけど、アレ、何?」と言う人もいるかもしれない。
盆・新暦旧盆・旧盆 | 7月15日 |
新暦地蔵盆 | 7月24日 |
盆・月遅れ盆 | 8月15日 |
地蔵盆 | 8月24日 |
旧暦盆 | 旧暦七月十五日(今年は新暦の9月5日にあたる) |
旧地蔵盆・旧暦地蔵盆 | 旧暦七月廿四日(今年は新暦の9月14日にあたる) |
端的に整理して書くと、右の表のとおりである。つまり盆はこれだけある。
なぜこんなことになっちまっているのか、簡単に解説しよう。
- まず、「盆」と「地蔵盆」は別。
- 盆は初秋の招魂行事、地蔵盆は地蔵菩薩の縁日。
- 盆は、本来七月十五日。但し、「旧暦」。
- 日本は明治時代に新暦に移行。
- いろんな行事の日取りに混乱が生じ、盆は以下、3派に分かれてしまった。すなわち、……
- 素直派「新暦ならしょうがない。暦が変わったんだから、盆も新暦の7月15日にするしかない」
- 中庸派「いや、いくらなんでも、新暦7月なんて、下手すりゃ梅雨の最中だぜ?真夏に盆でもないだろう。やるならせめて次の月の新暦8月なんじゃねえの?」
- 守旧頑固派「盆は絶対旧暦七月十五日(新暦の9月はじめ頃)にやるに決まってるだろ」
- 今の「旧盆」は「旧」とついていても旧暦とは全然関係ない。
- 上記3分派の経緯は地蔵盆についても同じ。
……の3派。
盆はこのように今でも混乱してしまったままだが、「正月」などはそれにくらべれば新暦でまとまっていると思う。いわゆる「旧正月」の行事は今ではどこの地方でもそれほど大きくはやらない。
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