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 引き続き60年前の古書、世界教養全集を読んでいる。第21巻の最後、5書めの「猪・鹿・狸」(早川孝太郎著)を読み終わった。珍しく「THライナー」という日比谷線の座席指定券を買い、のんびりと座って帰宅する間に本文を読み終わり、帰宅してから解説を読み終わった。

 この書は猪・鹿・狸それぞれを狩猟する話や、これら三つの獣に関する逸話を集めたものである。実に多くの話が集められているが、ところが、その話の収集元は著者が生まれ育った愛知県長篠の「横山」というところの周囲数kmの中に限られる。狭い村落にこれほどの分量の獣にまつわる逸話があるというのは驚くべきことである。

 物理的な狩猟譚の他に、特に “読書” の続きを読む

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 引き続き60年前の古書、世界教養全集を読んでいる。第21巻のうち3書め、「北の人」(金田一京助著)、早朝の通勤往路の、秋葉原の駅構内で、歩きながら読み終わる。

 金田一京助と言うと、私などが子供の時分、国語辞典の編者に必ず名前が載っていたものだが、実は私は、この人がどんな業績を残した人かはよく知らなかった。

 本書は金田一京助が若い頃から没頭した「アイヌの研究」に関する思い出などを記した随筆である。

 この書のテーマなど知らないままに読みはじめたのだが、この書によって金田一京助の業績の大きなもののうちの “読書” の続きを読む

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 引き続き60年前の古書、世界教養全集を読んでいる。第21巻のうち2書め、「山の人生」(柳田國男著)、早朝の往きの通勤電車の中、北千住と南千住の間のあたりで読み終わった。著者は前読書「海南小記」と同じ、日本民俗学の泰斗、柳田國男その人である。

 この書も一体何がテーマなのかわからないままに読みはじめたのだが、読んでみてなるほど、これは柳田國男一流の民俗学小論であることがわかった。すなわち、日本の各地に、誰某(だれそれ)が山に入って行って帰ってこなくなったとか、それが時折人前に姿を現すことがある、などの言い伝え、また或いは山男、山姥、(うぶ)()、巨人などの半ば神霊めいたものや神隠しなど、深山に対する畏敬が根底にあるとみられる伝承がある。これらは全国に様々な口碑などになって残っているが、うっすらとした輪郭に、なんとは言えない共通項の存在が感じられる。

 この書はそれらを概観しつつ、 “読書” の続きを読む

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 引き続き60年前の古書、世界教養全集を読んでいる。第21巻、「海南小記」(柳田國男著)「山の人生」(柳田國男著)「北の人」(金田一京助著)「東奥異聞」(佐々木喜善著)「猪・鹿・狸」(早川孝太郎著)に取り掛かった。

 まずは「海南小記」(柳田國男)。職場で昼休みに読み終わった。

 この巻は一体何が “読書” の続きを読む

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 引き続き60年前の古書、平凡社の世界教養全集を読む。第19巻の四つ目、最後は「悪魔の弁護人 The Devil’s Advocate」(J・G・フレーザー著、永橋卓介訳)である。休暇中の夕刻、自宅で読み終わった。

 著者フレーザー卿は江戸時代末期に生まれ、明治時代から戦前にかけて英国で活躍した学者である。英国社会人類学界の総帥と仰がれた大学者だ。特に民俗学に計り知れない影響を持った。

 本書は現代の社会制度の発展に及ぼした太古の迷信の影響を取り扱ったものだ。私には、 “読書” の続きを読む

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 引き続き60年前の古書、平凡社の世界教養全集を読んでいる。第18巻の最後、「長安の春」(石田幹之助著)を朝の通勤電車の中で読み終わった。

 著者石田幹之助は歴史学者・東洋学者であるが、特に中国の唐代について詳しかったらしい。本書は唐代の文化について徹底的に語りつくすもので、美しく端正な文章で書かれている。作品集なのであるが、 “読書” の続きを読む

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 引き続き60年前の古書、平凡社の世界教養全集を読んでいる。第18巻の三つ目、「敦煌物語」(松岡譲著)を朝の通勤往路、JR秋葉原駅の中央線ホームへ上るエスカレーターの上で読み終わった。

 はじめ、題名などから往古の史跡敦煌に関する論説かなにかなのかな、と思ったのだがさにあらず。読んでみると、敦煌遺物の、いわゆる「敦煌経」(『敦煌文献』とも)の流出をめぐる珍妙な物語である。Wikipediaなどで「敦煌文献」を探すと、当時の関係者がほとんどタダ同然の対価で貴重な敦煌文献を売買し、欧州や日本に拡散してしまったことが簡単に書かれているが、 “読書” の続きを読む

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 引き続き60年前の古書、平凡社の世界教養全集を読んでいる。第18巻の二つ目、「史記の世界 ――司馬遷」(武田泰淳著)を帰りの通勤電車の中、草加と新越谷の間の辺りで読み終わった。

 この書は司馬遷とその著書「史記」について徹底的に語るものである。が、しかし、その著述態度たるや、何が著者をしてかく著さしめたのかと推し量るに、それは司馬遷と「史記」への徹底的な愛、それも偏愛ともいうべき熱の如きものであると見てよいのではないか。私など、 “読書” の続きを読む

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 引き続き60年前の古書、平凡社の世界教養全集を読んでいる。第18巻、「黄河の水 中国小史」(鳥山喜一著)「史記の世界」(武田泰淳著)「敦煌物語」(松岡譲著)「長安の春」(石田幹之助著)を読みはじめた。

 一つ目の「黄河の水 中国小史」(鳥山喜一著)を()きの通勤電車の中、ちょうど通勤先の駅に着いたところで本編を読み終わり、職場についてから始業までのひと時で解説を読み終わった。

 前巻の「おらんだ正月――日本の科学者たち――」も少年向けに書かれたものであったが、 “読書” の続きを読む

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 引き続き60年前の古書、平凡社の世界教養全集を読んでいる。

 第17巻の二つめ、「黒船前後」(服部()(そう)著)を往きの通勤電車の中、中央線秋葉原とお茶の水の間の辺りで読み終わった。

 著者の服部之総はだいぶ年季の入った共産主義者(アカ)学者だが、そんじょそこらのチャラチャラした主義者ではない。記録を見ると2回逮捕されて物相飯(モッソウめし)を喰らい、学界での地位を失っているが、それでもへこたれずに研究し、著作をものして学界に復帰している。しかしまあ、共産主義者のくせに大資本中の大資本、「花王」の “読書” の続きを読む

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