さえずり【季題289 】は「蛍」です。ほうたる、蛍火、源氏蛍なども。腹の光はルシフェリンという発光物質の働きによるもので、集団での求愛行動とか。「葉先より指に梳きとる蛍かな(長谷川櫂)」#saezuriha #saezuriha_odai
— yamanobe (@donsige) June 18, 2016
日: 2016年6月18日
吉村昭いくつか再読
秋田で
この熊害のことに絡んで、なにやら大正時代の「北海道・
三毛別の事件は
さておき、私も若い頃は登山が好きで、春夏秋冬問わず北海道の山林を
当時、そのようにして羆のことを研究するうち、この三毛別羆事件に題材をとったノンフィクション作品があることを知った。それが、吉村昭の「
他に、吉村昭には「北海道三部作」とも呼べるものが二つあり、それが「破獄」と「赤い人」だ。
これらを思い出したので、ちょっとまたパラパラッとめくってみたくなった。ところが、本棚を探したところ、「赤い人」はあるけれど、「破獄」と「羆嵐」が見当たらない。
記憶をたどってみると、長女が生まれた頃、妻と二人で住んでいたアパートが手狭で、何千冊という本を手放してしまったのだが、どうもその時に捨てたらしいことを思い出した。
今だったらスキャナで取り込んでしまう(
で、つい、ついつい、もう一回買ってしまった。勿体ないけど、まあ、いいや(笑)。
千一夜物語(10)~(11)
通勤電車の楽しみ「千一夜物語」、10巻を読み終わり、次は11巻に進む。
本当に読み飽きない物語集で、楽しめる。
この古い物語の中のイスラム教徒は、酒を飲み、「釜掘り野郎」などと言って変態を軽蔑しつつも、なんとはなしにホモやらレズも友達で、「邪教徒は滅ぼされよかし」と口では言いながら、なんだかんだ言ってユダヤ人やキリスト教徒と仲良く暮らしており、つまりは非常に寛容だ。
アメリカのテロとの戦いの文脈で聞かされるイスラム教徒の頑迷さとは少し違う。
物語と現実は違うということはわかっている。しかし、本来は多分、現代のムスリムーンも、物語の中の古いアラビアの人たちのように、もっと優しい感じなのではないかと思う。
なぜ今のように変化したのか、それとも、変化なんかしておらず、イスラム教徒が変な風に感じられるのはアメリカの宣伝によるもので、今も寛容で優しいのか、研究するなりしてみないと本当のところはわからない。いつかよく調べてみようと思う。
帰ってきたヒトラー
シリア・モナムール
「雲の峰」連想、雲高高し
さながら秋の空のように雲が高い。だが、まぎれもなく今日は梅雨中の一日、初夏である。「雲高し」では秋になってしまうし、「雲の峰」では真夏すぎる。さりとて、今日の雲は鰯雲か羊雲の類の、本当に本当に高い雲なのだ。
乱射事件寸見
先週末のアメリカの乱射事件は大変なことであった。誠に気の毒なことであり、謹んで哀悼したい。
それにしても、新聞・マスコミから漏れ伝え聞くさまざまな識者の論は混乱の極みであった。そりゃ、そうだろう。テロ論、GLBT論、大量殺人論、イスラム論、大統領選論、銃社会~銃規制論、米国憲法修正2条論、精神疾患論、加うるに米国人一般の
犯人も、よくこれだけ色々と引っ提げて出てきたものだと思う。
雑談にして余談、知る人ぞ知るところだが、大量殺人の世界記録と言うと、恥ずべきことに長いこと日本が保持していた。「津山三十人殺し」事件である。これは戦前に起こり、戦後しばらくするまで世界記録を保持していた。横溝正史の「八つ墓村」のモチーフになった実事件で、日本人としてはなんとも恥ずかしいことであった。その前には明治時代に「河内十人斬り」などという事件もあったが、これは世界記録と言う程の事でもなかった。
戦後しばらくして韓国で「
宜寧事件のあと、つい最近の平成23年(2011年)になって、ノルウェーで連続殺人事件が起こり、70人もの人が殺されて禹の記録が更新された。
今度のアメリカの事件は死者数において宜寧とノルウェーは下回るが、これらに匹敵はするという恐るべき規模であった。
多分、「頭のおかしい殺人鬼」が、「たまたまイスラム教徒」で、「たまたま警備員」で、「たまたまその矛先がGLBT」に向き、「たまたま理屈の付くISISへの忠誠」に自分で行動を結び付け、恐怖を利用したいISISがそれをジハードだと言った、……というのが本当のところだろうと思う。これも憶測、推測、個人の思い込みではあるが、しかし、そこを見誤ると、またアメリカはこういうことを口実に戦争に突き進んでしまう。実はイスラムがどうこうなんて付け足しだという、それを解っていて、それを理由づけに中東の人を十倍も百倍も殺すだろう。まったく、やりきれない。