テーマ詠「酒」

投稿日:
下士官の(さかずき)遅々(ちち)夜半(よわ)の秋
望之似木鶏矣(デクににて)()(なが)()(しゅ)()(こつ)(もの)
(いも)()(かい)一升瓶の速さかな
(あき)(うれ)一盞(いっさん)()す資格とぞ
ボージヨレの(さかずき)()今朝(けさ)の冬

佐藤俊夫

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 「夏雲システム」で関谷氏が運営しておられる「じたばた句会」に投句したものです。

直角

投稿日:
真つ黒に無月の軒は四角にて
鉄塔の直角(きよ)し秋の天
(かね)(じゃく)(しら)()自在に庭の秋
端正に畳の角や風炉(ふろ)()(ごり)
掛軸の(かど)()解夏(げげ)を端座にて

佐藤俊夫

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 「夏雲システム」で関谷氏が運営しておられる「じたばた句会」に投句したものです。

一字詠「寝」

投稿日:
一盞(いっさん)()(しゅ)まだ誰も(いね)ざりき
()ながらに記紀(きき)()(まど)()(ひと)()()
寝台車伏待(ふせまち)今や()くばかり
百敷(ももしき)寝殿(しんでん)跡の(うす)紅葉(もみじ)
とろゝ汁(いね)るが如き粘りかな

佐藤俊夫

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 「夏雲システム」で関谷氏が運営しておられる「じたばた句会」に投句したものです。

料理

投稿日:
トマト煮て五輪をは()るゝ秋の水
カレーパン喰らふ夜更けの獺祭忌
柚味噌焼く心に穴も開くぞかし
名盤に針置くしゞま(きぬ)(かつぎ)
走り蕎麦庭と隣るゝ(みどり)かな

佐藤俊夫

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 「夏雲システム」で関谷氏が運営しておられる「じたばた句会」に投句したものです。

障害()(えつ)

投稿日:
馬の尻素気(そっけ)もなくて秋の暮
明暗も彩度も()らず馬肥ゆる

佐藤俊夫

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 「夏雲システム」で関谷氏が運営しておられる「じたばた句会」に投句したものです。

観光名所

投稿日:
露けしや千億佛(せんのくぶつ)日光(にっこう)()
(よる)更けてスカイツリーは霧の奥
耄耋(ぼうてつ)金剛(こんごう)峯寺(ぶじ)の露澄みて
姫路城白さ目にしむ()染月(そめづき)
(たま)(がえ)る靖国の(いな)(びかり)かな

佐藤俊夫

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 「夏雲システム」で関谷氏が運営しておられる「じたばた句会」に投句したものです。

 なお、間違えて投句した語を直しました。(『億千佛(おくせんぶつ)』→『千億佛(せんのくぶつ)』『夜更けてや』→『(よる)更けて』)

身体(からだ)

投稿日:
秋色(しゅうしょく)もあれ豆腐切る指の先
黒髪や葉月尽くれば潮は満つ
宵闇や点呼の狂気枯るゝ喉
八朔の排気轟々腹据ゑつ
稲妻に五臓透きたり生くる道

佐藤俊夫

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 「夏雲システム」で関谷氏が運営しておられる「じたばた句会」に投句したものです。

ポテトチップス・ルームキー

投稿日:
月の菓子(いな)まず一句題すべし
貧しさも霧に一献つまみ物
情痴めく()(ばなし)に来て古酒ポテチ
使はざる鍵の形見に幾秋ぞ
螽斯(きりぎりす)使()(そう)(いな)める古ホテル

佐藤俊夫

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 「夏雲システム」で関谷氏が運営しておられる「じたばた句会」に投句したものです。

 仮名遣いの誤りを修正しています。(『使わざる』→『使はざる』)

動物園・遊園地

投稿日:
猿山の支配厳たり初紅葉
涼新たペンギン水を斬る如し
猿檻の騒ぎをよそに小鳥来る
眼差しの優しきキリン秋高し
見詰め来る尻尾短き女鹿かな

佐藤俊夫

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 「夏雲システム」で関谷氏が運営しておられる「じたばた句会」に投句したものです。

投稿日:
通し矢の()(づる)くの字に秋の堂   佐藤俊夫

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 「夏雲システム」で関谷氏が運営しておられる「じたばた句会」に投句したものです。