一字詠「鉄」

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引鉄(ひきてつ)のなじかは痛き花の雨
たはむれの打鉄(うちがね)春に(ひうち)うつ
鉄脚も老ゆひと休み花ながら
恐ろしき鉄扇(てっせん)の師の春彼岸
鉄瓶の(たぎ)(かすみ)の庭古し

佐藤俊夫

#kigo #jhaiku #haiku #jtbt

 「夏雲システム」で関谷氏が運営しておられる「じたばた句会」に投句したものです。

花の雨

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()る水の駅にかそけし花の雨
花の雨(きり)()の景気いまひとつ
()(りん)()む花の雨には(きり)()よき

佐藤俊夫

#kigo #jhaiku #haiku #saezuriha

今週のさえずり季題

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 「春は花、花は桜」という。

 愛用の歳時記、角川の合本の「花」の見出しを見ると、傍題季語には、

花盛り
花明り
花影
花時
花過ぎ
花朧
花の雨
花の山
花の昼
花の雲
花便り
花の宿
花月夜
花盗人

……と、ゆかしい言葉が並んでいる。花そのものでなければ、「花疲れ」「花(いかだ)」「花人(はなびと)」などという言葉もある。

 今年の桜は既に咲いたが、今日は雪が降っている。「花の雪」という言葉は歳時記に載っていないが、あってもおかしくないな、と思う。

 傍題ではなしに、見出し季語で「花冷え」という言葉もある。そこからすると今日などまさしく花冷えと言える。