俺とグレやん

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 俺も仕事をボイコットして、二酸化炭素を増やすような奴らは滅んでしまえ!……とか物凄い顔で(わめ)いてみたいなあ。

 しかし、そんなことをすればアッという間にクビになり素寒貧(スカンピン)、一家は離散、昨日の主張もどこへやら、二酸化炭素を放出する企業への働き口を探して右往左往、……だろうなあ。

 だから、(だい)の大人がグレやんの真似をするわけにはいかない。

 そこでふと思いついたのだが、何の責任もない中学生に変な知恵を吹き込んで(あお)り立て、民族主義だとか女権、あるいは男権、宗教など、対立と分断を煽る様なことを言わせて操れば、世間の耳目を集めてちょっとしたビジネスになりそうではある。

 これが女の子であればなおよい。……いや、性同一性障害や薬物中毒など、話題の現代的な疾患に悩む子供なら、更に良いかもしれない。

 戦地から頭の良い子供を連れてきて、これくらいのことを言わせれば、もっと目立つな。

 グレやん。いろいろ参考になるのう。